無知な会社と労働者~信義則が成り立たない~
こんなブラック企業で働いてました~2年間休日無しとか大したことじゃない3年間~【前編】 - Cosmop
こんなブラック企業で働いてました~2年間休日無しとか大したことじゃない3年間~【後編】 - Cosmop
こんなブラック企業で働いてました~2年間休日無しとか大したことじゃない3年間~【補足】 - Cosmop
このブラック企業記事3連弾のあと、「日本人は働きすぎかどうか?」というトピックが上がったらしいですね。相変わらず旬な記事には、タイミングが合わないこすもっぷです。
上三つは働きすぎ・事故・NTRと厄が満載ですので、「他人の不幸は蜜の味」という趣で読んで下さい。
さて前振りはここまでです。
尚、今回はサラリーマン目線で進めます(自営・経営者観点は無し)。
日本において就職するということ
就職する上で労働基準法では、賃金や労働時間などの労働条件を明示すること(労働条件通知書等)が義務付けられています。その上で労使で契約を結ぶ事により、就職するということが成立するのです。
そもそも契約してるはずですから、働き過ぎなど起こるはずありません。万が一通知書等の契約書がないのであれば、それこそ違法企業ですから企業としては存在してはいけません。
違法企業は上のリンク先様で仰る「奴隷」として、サラリーマンを働かさせているわけです。
他人に厳しく、自分に甘い所をつけ込まれる
会社にとっては雇用するサラリーマンは赤の他人です。その赤の他人はとことん契約内容に無頓着です。自分はそうじゃないという方、契約内容・契約書をすぐに答えれますか??
仰る通りで、有給取るのに理由などいらないのです。ましてやサービス残業なんて、たんに無料働きをさも仕事してる風に言い換えてるだけですから。
サラリーマン側の無知ゆえに、働き過ぎが起こっている事実が大半なのでは??
自分の身は自分しか守れない
細かい数字などは非常に参考になります。私もリンク先様の意見と同じで、会社は自分を守ってはくれない、自分の身は自分で守るしかないです。
会社という組織内部のことには目が行く(働く時間が多い・派閥争いなど)のに、組織の成立する意味・過程・運営を知らない。99%のサラリーマンがこういう方ばかり、これは私の実経験です。
信義則という根源
憲法で権利と義務を勉強することは、みなさんあったのではないでしょうか?では民法は??おそらくほとんどの方が存じないのではないでしょうか??
民法の一条第二項(実質的な起点)です
権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
信義誠実の原則、略して信義則と言われるものです。全ての契約解釈の基準となる非常に重要な文言です。
さて、あなたの働いてる会社では信義に従い誠実に労働契約を履行していますか??この信義則が成り立たなければ、
(極端な言い方で)労働契約は成立しない=契約の不履行じゃないですか??
経営者側も無知なのです
経営者側は労働者側が信義則を知らないから、サビ残・働き過ぎを課すとお思いかもしれません。しかしこれもまた99%の経営者は、信義則を知らないのではないでしょうか?なぜなら経営者側としては、法律的なことは弁護士等に頼むのがベターだからです。
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会社を運営するというのは、とてつもない労力が必要です。経営者は知らなかったでは済まされないことが多いゆえに、各種の専門家に依頼するのです。
会社とは作るのも作ってからも、また大きくなればなるほどコストが掛かります。可能であれば万事何事もなく運営したいというのが本音なのです。それ故か、労働契約というものに無頓着になっていく会社も少なくありません。
最後の最後に裁判で訴えるという手段
前回の記事の最後に書きましたが、裁判とは弁護士だけが儲かるシステムです。弁護士費用ご存知の方もいらっしゃると思いますが、べらぼうに高いんです(笑)。相談だけでこんなにお金払うのかと思うほどです。
はっきり言うと、裁判で勝てるだけの証拠揃えて訴えれば100%勝てます。というか裁判は負けた方は大損なんですよね。弁護士費用だけでとんでもないことになりますから(笑)。
働き過ぎという労働災害的なものは、はっきり証拠を明示する方法がたくさんあります。おかしいと思うならおかしいと言わないと損するだけです。
会社はあなたを守ってはくれませんよ。