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多種多様な業種を転職経験。ブラック企業ネタ多いです。

ブラック企業が生まれる背景~権力と権威~

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セブン&アイ・ホールディングスの人事騒動の際、こすもっぷは入院中だったため新聞で情報を得ていたのですが、ここにふとブラック企業の生まれる背景があるのかな~?と思いが浮かびました。こすもっぷなりにまとめてみた内容、自身の経験・体験に基づいています。

 

権力権威の違い

  • 権力とは他人を嫌々でも従わせる力
  • 権威とは他人を自発的に従わせる力

こすもっぷ的な簡単な解釈です。突っ込みが多々あるでしょうが、政治体制の違いでよく例に挙げられます。

  • アメリカ:大統領制で大統領に権力権威を一つに集中
  • 日本:天皇制に権威を、内閣総理大臣(厳密には三権の長かな?)に権力を分割

これを前提に今回は進めていきます。

 

セブン&アイのの人事騒動

 会社を成長させ育て上げた会長が、ここ最近実績を上げている社長を排除する人事案を社外取締役を含む委員会に否決された。これを機に会長は会社を引退することになって、社長がトップに就くことになった、が大きな流れですね。ざっくり見ると会長が老害に見えて、社長が何で辞めるの?って感じます。

この会長は長年トップを務め会社を成長させたことにより、権力権威も会社内では握り続けていたわけです。しかし時代は会社組織をコンプライアンス重視という名のもと、社外取締役に権力を渡す構造に変えざるを得ず、結果権威のみが会長に残っていた。

 

義理と人情、滅私奉公

大塚家具の事例でもあるように、長年会社を率いてきた立志伝的な方が失脚することが増えています。これらのトップにいた方々からすれば今まで育ててやったのに、引き上げてやったのにこんな仕打ちはと思うこともあるのではないでしょうか。他方追いやった側から見れば、古いやり方に固執したくない、これからの時代は自分たちが、と考えることも事実です。

マクロな視点からみれば義理と人情なんてビジネスには不必要、滅私奉公を求められるのも迷惑千万なのです。しかし身近な自分たちの周りはそういうわけにいくのでしょうか?むしろ義理と人情で雁字搦め、滅私奉公を求められる場合のほうが多いでしょう。日本のブラック企業はその最たるモノです。

 

何時からこうなったのだろうか??

こすもっぷが考える分岐点は戦国時代と江戸時代にあります。戦国時代までは主君替えや裏切りなど当たり前の時代、有名どころでは朝倉宗滴や藤堂高虎の言葉がありますね。

  • 武者は犬ともいへ、畜生ともいへ、勝つ事が本にて候(朝倉宗滴)
  • 武士たる者、七度主君を変えねば武士とは言えぬ(藤堂高虎)

これだけではないですが、基本的に上が下を面倒見なきゃ裏切り当たり前、むしろ裏切られて当然の時代だったです。権力権威は分別された時代はここまで。

 

これが江戸時代になると官僚体制が歴然と作られ、こんな言葉がでてきます。

  • 主人と親とは無理なる物(理屈が通らないもの)と思え 下人は足らぬものと知るべし
  • 掟を恐れよ 火を恐れよ 分別なき者を恐れよ 恩を忘れることなかれ

こんなこと誰が言ったのでしょう。徳川光圀ことご老公様ですね(笑)。権力権威を一つにして統治する時代が始まったのでしょう。

 

 

信長の野望・創造 戦国立志伝

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少なくとも400年はブラックの精神は続いている

江戸・明治・大正・昭和・平成と日本は政治体制が変わっても、義理人情・滅私奉公の精神が続いてきたと私は考えています。これが権力権威の一体化の根源ではないか?そこにブラック企業のブラック企業たる由縁ではないのかと。

ブラック企業のトップはほとんどの場合が権力権威を誇ります(例:ワ○ミ・ヤ○ダなど)。私が経験したブラック企業も、わざわざ創業者の歴史を社内手帳として配ったりしてました(笑)。なおそれを覚えていないと叱責され、また昇進できないという意味不明なことをやっていました(笑)(笑)。

 

権力権威は別物であると理解しろ(労使ともに)

企業の社長は嫌々でも働かせる権力はあるにしても、けど無条件に従える権威は持っていない。あくまで労使の合意、法の平等のもとに権威は保証されているし、権力は行使できるです。これは働く側も認識しないといけない原理原則なのですが、労使ともにあいまいな認識で働いてしまっている。

 実際のところ、ちゃんと給料払えばいいんですよ、しかも他社より多く。サビ残などもってのほか、しんどい苦しいツライ仕事など本当は誰もやりたくない。なら対価としての給料を多く渡せばいいのですが、こういう所にお金が回らないのが日本のブラック企業の大多数。またそういう所ほど義理人情・滅私奉公を要求するから話にならない。

 

こすもっぷは第三者目線で勝手に記事乗っけてるだけです

 

cosmop.hatenablog.com

 

以前にも書きましたが、別に社会を変えたいとか高尚な思いなどありません。思いのほか社会は馬鹿な人が多いな~と、振り返ってみると感じてしまうのです。バカでも良いけど、バカのせいで馬鹿以外が迷惑被る図柄に辟易するのです。

と最後に暴言を吐いて締めくくります。

 

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